GMO NIKKOが2026年8月5日、主要AI検索の引用・言及実態を継続観測する研究組織「GMO AI検索ラボ」のメディア公開を開始した。日本語クエリに対するAI検索の回答を毎日150問、計6モデルで横断調査し、週次レポートとして公開する。海外の断片的な情報に頼らず、日本市場の一次データでAI検索最適化(AIO)の判断材料を提供する動きとして注目される。
AI検索の回答内容を6モデル横断で日次観測
GMO AI検索ラボは、ChatGPT検索、Gemini、Google AI Overviews、AI Modeなどを対象に、検索あり・なしの対照を含む計6モデル構成で観測する。12業種にわたる日本語の質問150問を毎日投入し、うち45問は1年間据え置く固定問、105問は毎月入れ替える設計。収集から分析・公開までを自動化し、引用率、言及率、日本ドメイン比率などの指標を継続的に可視化する。第三者による検証を可能にするため集計条件も公開する方針を示している。
引用構造は二層化、言及率は業界間で明確な差
2026年5月19日から6月24日までの調査で、AIサービスごとに回答時の出典数に最大2.2倍の差が確認された。引用元ドメインは「1強」が存在せず、少数の常連ドメインと、裾野として広がる膨大なその他ドメインによる二層構造になっている。ブランド言及率については、言及されやすいかどうかが業界によって明確に異なる傾向が示された。調査対象は10,069件のAI回答で、出典付き回答6,496件を有効回答として分析した。
検索行動の移行とAIO需要の顕在化
GMO NIKKOが挙げる背景には、Gartnerによる2026年までに従来型検索エンジンの利用量が25%減少するという予測がある。生成AIの回答に自社情報が出ない、誤情報が引用されるといった課題は、従来のSEO手法だけでは解けず、AI検索を対象としたAIOの必要性が高まっている。一方で日本語固有の表現や情報構造を踏まえた継続的な分析・公開は限られており、実務担当者は海外の断片的情報に依存せざるを得ない状況が指摘されている。
広告・マーケティング支援事業への知見還元
GMO AI検索ラボは、GMO NIKKOが提供するAI検索最適化サービス「GMO AI最適化ブースト」と一体運用される。研究で得た知見をサービス品質の向上に反映し、現場の課題を次の研究テーマに戻す循環を想定している。これにより、広告主企業やメディア企業に対して、実測データに基づくAIO対策を提供する体制を整える。研究領域はAIエージェント時代のAIAO(AIエージェント最適化)にも拡大する計画で、GEOの実践知をまとめた教科書やAIO人材の認定制度づくりも視野に入れている。
今後の論点は日本ドメイン採用率と回答精度
公開後の研究テーマとして、日本ドメインの採用率、回答の正確性比較、競合比較時の推薦傾向、構造化データと引用の関係などが挙げられている。AI検索の回答に日本企業や日本ドメインがどの程度採用されるかは、国内企業のデジタルマーケティング戦略に直接影響する。また、AI検索が特定の競合を推薦する傾向が明らかになれば、業界別の対策優先度が変わってくる可能性がある。今後の定期レポートで、AI検索の可視性を左右する要因がどこまで再現性を持って示されるかが焦点となる。