GMOメディアの2.4万人調査で、ポイントサービスが消費者の継続利用に直結する構造が明らかになった。82.2%が複数のポイント経済圏を渡り歩き、91.2%がポイント付与が利用頻度向上に作用すると回答。この行動変容データは、AIを組み込んだデジタルサービス事業者の顧客維持戦略を根底から変える可能性を示唆する。

複数使い分けが標準動作、82%が経済圏を横断

調査では、2つ以上のサービスで意識的にポイントを貯めている生活者の割合が82.2%に達した。ユーザーは単一のエコシステムに留まらず、自らの消費行動に応じて最適なポイント還元を複数掛け持ちする行動様式が定着している。これは特定企業による一方的な囲い込みの難易度が上がる一方、ポイント設計次第では競合からユーザーを流入させられる流動性の高い市場が形成されている実態を示す。

利用頻度への影響力は9割超、ポイントはサービス選別装置に

「ポイントが貯まると利用頻度が上がる」と回答した割合は91.2%で、2025年調査から1.9ポイント上昇した。ポイントの有無や還元率が、消費者がAIアプリやデジタルサービスを選別する際の主要な判断軸になっていることがわかる。月額課金型のAIサービスにおいて、利用量に応じたポイント還元は解約抑止力として機能し、生成AIのコモディティ化が進む中で競合差別化の鍵となる可能性がある。

日常化するポイ活、64%が毎日接触する接点基盤

ポイントサービスの利用頻度は「毎日」が64.1%、「週1回以上」を含めると93.0%にのぼる。これは大半の生活者がポイントプログラムに日常的に接触していることを意味し、顧客とのデジタル接点としての価値が極めて高い。AIを活用したレコメンデーションやパーソナライズド特典設計をこの接点に組み込むことで、サービスの利用深度をさらに高める余地がある。

ポイント充当65%が示す疑似通貨化の進展

貯めたポイントの使い道では「支払い充当」が65.2%で最多だった。ポイントは交換特典という位置づけから、日常の支払いを補完する疑似通貨へと役割を変化させている。生活者の家計管理にポイント収支が組み込まれつつある状況は、企業にとってポイント付与が価格戦略と不可分になっていることを示す。AIによる動的還元率の制御が、収益性と顧客満足を両立する基盤技術として重要性を増す構造だ。