ブレインパッドは2026年9月に開催されるオンライン展示会で、生成AIを活用したサイト内検索サービス「Rtoaster GenAI」を出展する。あわせて同社の責任者が、AIツールの導入を目的化せず、顧客理解を起点にサイト内体験を設計する方法を語る。EC事業者の課題が集客から来訪者の離脱防止へ移るなかで、AIの導入判断をどう変えるかが問われている。

出展と講演で示す二方向のメッセージ

ブレインパッドは2026年9月1日から4日までオンライン開催される「ITトレンドEXPO2026 Summer」に、生成AIを活用した対話型AI検索サービス「Rtoaster GenAI」を出展する。さらに初日の9月1日には、プロダクトビジネス事業部のGenAI推進部長である中田一平氏が「『AIだから』で選ばない ― 顧客理解から始めるサイト内体験のつくり方」と題して講演する。出展では製品の機能を、講演では導入時の判断軸を提示する構成で、単なる製品紹介にとどまらない姿勢を示している。

ECの課題は集客からサイト内の離脱防止へ移る

同社の講演概要は、ECサイトの現場で「新規をつかまえられない」という声が増えていることに触れている。検索エンジン上でユーザーがサイトを経由せずに情報を得るゼロクリック検索の広がりにより、価値の重心が集客から「サイト内で来訪者を逃さないこと」へ移っている。しかしECサイトでは顧客の顔が見えず、どのようなサイト内体験を提供すべきか分からなくなりがちだ。この構造変化が、今回の出展と講演の背景にある。

検索0件による機会損失をAIで埋める設計

Rtoaster GenAIは、感覚的なキーワードで検索しても商品がヒットしない「検索結果0件」による離脱を機会損失ととらえ、入力キーワードから見出し文章を自動生成し、自動拡張した商品情報からカテゴリとしてまとめて表示する。店員に相談するように商品を探せる体験を目指す。通常のサイト内検索で該当が0件だった場合にAI検索の結果を自動表示する使い方も可能で、最短1週間での導入ができるとしている。

AI導入を目的化させない判断軸の提示へ

同社の中田氏は講演で、「AIを入れること」が目的化しても成果は動かないと指摘する予定だ。実際のサイト内検索・レコメンドの実例を交えながら、顧客理解から始めるサイト内体験のつくり方と、導入前に問うべき判断の軸を伝えるとしている。生成AIの導入が進むなかで、ツール選定の理由を「AIだから」ではなく顧客理解に置くというこの立場は、導入を検討する企業にとって製品機能と同等かそれ以上に重要な論点となる。検索ログからユーザーの潜在的なニーズを収集し、マーチャンダイジングや企画立案に活用する視点も示されている。